2008年2月24日日曜日

新型インフルエンザとは


患者の遺体から見つかったゲノムより復元されたスペインかぜウイルス



 新型インフルエンザウイルスとは、鳥類等のインフルエンザウイルスがヒトに感染し、ヒトからヒトへと簡単に感染できるように変化したもので、このウイルスが感染して起こる疾患が新型インフルエンザです。

 このような例の一つとしてスペイン風邪(スペイン・インフルエンザ)(1918年-1919年)があります。世界では人口の25~30%が罹患し、4000万人が死亡したと推計されており、日本では2300万人が感染し、39万人が死亡したと記録されています。その記録から、大流行が起こると多くの人が感染し、医療機関は患者であふれかえり、国民生活や社会機能の維持に必要な人材の確保が困難になるなど、様々な問題が生じることが考えられています。


特徴

 感染力が強い
 元々インフルエンザウイルスは他のウイルスに比べて感染力が強いです。ウイルスは感染力が強く急速に広く拡がるタイプと、感染力が弱く時間を掛けてゆっくり拡がるタイプがあり、インフルエンザウイルスは前者です。
 これは、インフルエンザウイルスがRNAという遺伝子で増えるためで、突然変異が起こりやすく、次々と抗原が替わってそれまでの免疫が働かないためです。
 1918年のスペイン・インフルエンザの時は、世界人口の1/4~1/2がかかったと言われています。

 死亡率が高い
 現在散発しているH5N1型は強毒性で、死亡率60%です。つまり感染すると5人の内3人は亡くなるのです。
 しかしこのままでは死亡率が高すぎて、かかった人が周囲の人に感染するひまなく亡くなってしまうので流行にはなりません。この死亡率がウイルスの変化によって10~20%に低下すると、感染爆発が起きると予想されています。

 10~30代の死亡率が高い
 感染症というと高齢者と乳幼児の死亡率が高いのが常識です。しかし新型インフルエンザの場合はそれと異なり、10~30代の若くて健康な人の死亡率が高いです。これは、「サイトカイン・ストーム」という免疫の過剰反応によるものです。現在、10代の死亡率は73%です。


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